年間スケジュールを立てる
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- 親カテゴリ: トレーニング前に
- カテゴリ: トレーニング計画を立てる
なぜトレーニング計画を立てる必要があるのか
トレーニング計画が必要な理由は、
- 目標とする試合にベストな状態で臨むため
- 練習を競技力向上につなげるため
もし、絶好調な状態を常に維持することができたり、単純に練習量と競技力が比例するのであれば、トレーニング計画は必要ないかもしれません。しかし、好調・不調の波があったり、練習量の多さが必ずしも競技力向上につながらないのが、トレーニングの現実です。
選手によってトレーニング計画は異なる
トレーニング計画は、100人の選手がいたら100通りのパターンが存在します。
ですので、Aという選手に効果のあった練習が、必ずしもBという選手にも有効とは言えません。それどころか、A選手とB選手の間に大きな競技能力の差がある場合には、怪我につながる可能性があります。
部活などの場合、選手1人1人に合わせた練習メニューを作るのは現実的には難しいとは思いますが、レベル別にグループ分けしたり、練習メニューは同じでも量を調節するなどの工夫によって、できるだけ選手個々に合わせたトレーニン グ計画を立てるように努力したいものです。
大まかなスケジュールから細かなスケジュールへ段階的に計画を立てる
トレーニング計画を立てる手順は、
- 年間スケジュールを立てる
- 月間・週間スケジュールを立てる
- 一日のトレーニングメニューを作る
というように、大まかなスケジュールから、細かなスケジュールへ段階的に決定していきます。(競技スタイルによっては、年間計画の前に、3年や5年という長期スパンのトレーニング計画を立てる場合もあります)
以下で、第一ステップである「年間スケジュールを立てる」を解説します。
手順1. 最重要試合を設定する
まず、設定した目標 を基に、自分にとって"最も重要な試合"を決めます。そして、その試合が何月にあるのかを確認します。もし、その試合に出場するための条件(地区予選の通過条件など)がある場合は同時に確認しておきます。二番目に重要度が高い試合がある場合は、同様に「第二優先試合」として設定することも可能です。
例) 最重要試合は7月にある大会。出場するには、6月にある地区予選で6位以上に入ることが必要。第二優先重要試合が10月にある。という場合の設定例。
例)最重要試合を設定する | |
12月 | |
1月 | |
2月 | |
3月 | |
4月 | |
5月 | |
6月 | ・地区大会 |
7月 | ★最重要試合 |
8月 | |
9月 | |
10月 | ★第二優先 重要試合 |
11月 |
手順2. 1年間の大まかなトレーニング方針を決定する
最重要試合が設定できたら、次はその最重要試合に絶好調の状態で臨めるように、1年間のトレーニング方針を組み立てます。月や季節単位で期間を分割し、トレーニング方針を割り当てていきます。このことを「ピリオダイゼーション」と呼ぶこともあります。
期分けをするにあたっては、1年を大きく3つの期間に分割することが多い。
- 「準備期」 … 目標とする試合はまだ遠く、トレーニングをしっかり実施できる期間
- 「試合期」 … 試合が直前に迫った期間・試合中の期間
- 「移行期」 … 目標とする試合が終わった直後の期間(シーズンの切れ目)
例)期分けをする | ||
準備期1 | 12月 | |
1月 | ||
2月 | ||
3月 | ||
4月 | ||
試合期1 | 5月 | |
6月 | ・地区大会 | |
7月 | ★最重要試合 | |
準備期2 | 8月 | |
試合期2 | 9月 | |
10月 | ★第二優先 重要試合 | |
移行期 | 11月 |
※この例では、7月の最重要試合が終わった後、第二優先重要試合まで時間があるので、8月を再び準備期と設定しています
ここで記載している期分けはあくまでも一例です。人によって、3つ以上の期に細かく分けていたり、期の呼び方が異なっていたりします。上記の期分け方法にこだわりすぎることなく、自分の競技環境に合わせて、柔軟に設定してください。
【外部リンク】期分け(ピリオダイゼーション)の参考になるWEBサイト
- ピリオダイゼーションとは?
- シーズンにピークを持ってくるためのプランニング。
- SYNCHRO CAFE - トレーニング計画の期分け - コーチング・トレーニング > 理論編 - SynchroCafe
- トレーニング計画の立て方
- 年間トレーニング計画表
- トレーニング計画の作成方法
- ピークパフォーマンスとは?
- 野球のコンディショニング
- 期分け(ピリオダイゼーション)
- アスレティックトレーナーの基礎知識 トレーニングの指導手順,指導方法(知識 解剖 手順 ピリオダイゼーション テクニック 等)
- トレーニングプログラムの組み立て方3 トレーニングの発展段階 - hisa
手順3. 各期間の「目的」や「重点取り組み」を定める
前のステップで設定した3つの期間(「移行期」「準備期」「試合期」)を基にして、
- 各期間ごとの目的
- 特に力を入れる重点ポイントや注意点
を明確にします。
※この時点では、まだ具体的なトレーニング内容まで決めなくて良い
例)各期間の「目的」「重点取り組み」を決める | |||
準備期1 | 12月 | 【目的】
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1月 | |||
2月 | |||
3月 | 【目的】
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4月 | |||
試合期1 | 5月 | 【目的】
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6月 | ・地区大会 | ||
7月 | ★最重要試合 | ||
準備期2 | 8月 | 【目的】
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試合期2 | 9月 | 【目的】
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10月 | ★第二優先 重要試合 | ||
移行期 | 11月 | 【目的】
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◆「準備期」
- 準備期(前半)の具体的トレーニング[1]
- 準備期(前半)の具体的トレーニング[2]
- 準備期(中盤)の具体的トレーニング[1]
- 準備期(中盤)の具体的トレーニング[2]
- 準備期(中盤)の具体的トレーニング[3]
- 準備期(中盤)の具体的トレーニング[4]
- 準備期(後半)の具体的トレーニング[1]
- 準備期(後半)の具体的トレーニング[2]
- 健康とトレーニング|ウェブリーグ
- ランニングに関してのコンディショニングづくり
◆「試合期」
◆「移行期」
試合の日程などが、イレギュラーな場合
次のような場合、は、上記スケジュールをそのまま当てはめることはできないので注意してください。
- プロ野球のように、試合期が長期に渡る場合
- 冬は積雪により練習場所が限られ、十分な練習ができない場合
- 最重要試合が年に何回もある場合
【外部リンク】